燃費が悪いんじゃしょうがない

「第一次排ガス対策時は、次の"ウワバミ"(第一次石油危機)が近づいているのに気がつきませんでした。

第一次石油危機は、その年の暮に勃発したのです。

EPAの役人が『マツダの排ガス対策はいいが、今後、燃料問題が出てくる可能性があるから注意する必要がある』と示唆してくれたのが印象に残っています。

米国は当時、すでにエネルギー危機のニオイを察知していたのでしょうか。

私たちは、そのころは排ガス規制をいかに乗り切るか、だけで頭がいっぱいでした」

「ロータリーエンジンは、燃費の点ではレシプロエンジンに比べて基本的に不利ですが、排ガス対策としてサーマル・リアクターをつけたことによって、さらに不利が拡大してしまいました。

このため、48年に第一次石油危機が起った途端に、マツダのロータリーエンジン搭載車がバッタリ売れなくなり、米国で在庫が急増しました。

当時の松田恒次社長から『このままではロータリーエンジンのマツダは抹殺される。問題は、燃費をいかによくするかだが、その見通しはどうか』と聞かれました」

いくらトラックやトラック中古車に使うエンジンが改良されても燃費が悪ければ売れません。

マツダは次々にやってくる危機を一つずつ乗り越えていきます。

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