エンジンとブレーキの改良
まことにもっともな話で、その後の自動車の技術史の流れは、エンジンとブレーキの改良が中心となった。
当時、科学技術による人類の進歩発展は一つの信仰にまで高まろうとしていた。
そして人間を時間と距離の制約から解放してくれる自動車は、フランス革命の理想の延長線上に生まれたといってよい。
それはまさに、今の中古車トラックなどの輸送にかかわる自動車の登場するきっかけとなり、物流がさらに速くなる原動力となるのである。
一九世紀のヨーロッパはきわめて特異な時代を経験していた。
そのすこし前、フランスは、それまで維対的存在と信じられていた王様を"廃棄"した(もっとも一時的ながらすぐ復活した)。
夕ーウィンの進化論(一八五九年、『種の起原』)も従来の物の考え方に強大なインパクトを与えたし、"神は死んだ"とするニーチェの主張も決して突飛なものとは受けとめらねなかった。